コラム

予防歯科のシーラントってどんな治療?

2019年7月18日

予防歯科では、「シーラント」と呼ばれる予防処置を行うことがあります。

これは子どもの歯である乳歯や、まだ生えたばかりの永久歯に施すことが多いのですが、実際にどのような処置なのかは、イメージしにくい方も多いかと思います。

そこで今回は、シーラントの処置内容やその必要性について詳しくご説明いたします。

歯は削るの?

歯科処置を受けるにあたって、まず心配になるのが歯質の切削ですよね。

とくにお子さまの歯科治療となると、歯を削るか削らないか、という点は非常に重要となってきます。

結論からいうと、シーラント処置を施す際、歯を削ることはありません

シーラントはあくまで予防処置のひとつなので、歯質を傷つけるようなことはないとお考えください。

そのため、処置の最中も、お子さまが不快な思いをすることもまずありません

何のために処置するの?

シーラントは、ジェル状のレジンを歯の表面に塗布し、光照射によって硬化させる処置です。

シーラントを充填した歯は、小窩裂溝(しょうかれっこう)と呼ばれる凹凸がなくなるため、汚れがたまりにくくなります。

その結果、虫歯のリスクを低減させることができるのです。

乳歯が対象となる理由

シーラントは、乳歯に対して行うことが多い予防処置です。

これは乳歯の奥歯が比較的複雑な形をしているためです。

歯の噛む部分にある小窩裂溝は、大人の歯の永久歯にも存在するのですが、乳歯は少し入り組んでいて、プラークコントロールが難しくなっています。

また、お子さまの口腔内自体が、不潔になりやすい傾向にあるため、シーラントで溝を塞いだ方が有益といえます。

それと同じ理由で、生えたばかりの永久歯も虫歯のリスクが高く、シーラントを填入することがあります。

まとめ

このようにシーラントは、虫歯になりやすい乳歯の噛む部分を滑沢にすることで、清掃性を高める処置です。

歯を削る必要はなく、処置に伴う痛みもないため、小さなお子さまにはおすすめの予防処置といえます。